池田で亥会〔07-073〕
太鼓が響き、「池田銀行」とかかれた緞帳があがっていく。
そこには、11人の亥年の、、、、、男ばっかり。
右から、桂阿か枝、桂 吉弥、桂三之助、桂よね吉、桂歌之助、桂まん我、笑福亭由瓶、桂 三金、桂 三弥、林家染左、桂 紅雀がそれぞれ黒紋付きで、厳かに、そう、まるで小学2年生の読書感想文のように口上を。
(1)さてさて、最初は、チケットの隅っこに小さく書かれていた、桂佐ん吉さんの登場。
「皆さん、気づかれましたか、小さい字で書かれていたのを。実は、私も亥年生まれなんです。一回り下の。」
マクラも短めに、演目は、いらち俥。
頼りない車夫が柔らかく表現されていて、好きです。こういうの。
客が後ろへ倒れてしまったり。
(2)二番手、桂阿か枝さん。
演目は竹の水仙で、以前、聞いたことがあると思うけど、佐ん吉さんを除けば実質トップバッターで。こうしたしっとりした噺を聞かせてくれるのはありがたい。
会全体が引き締まるような気がする。
(3)三番手、桂 吉弥さん。
ちりとてちん出演とビリーズブートキャンプのネタから、肝つぶし。
ちょっと、構成的にどう?
(4)四番手、桂三ノ助さん。
「肝つぶし」をやるのは知ってたけど、ネタがかぶるとは、、で、天狗裁き。
あれはこの間と同じ「着物」か。
ちょっと、大阪弁じゃないところが気になる。う〜ん、気になると気になる。
中入り
(5)一度目の中入り後、やや雰囲気が変わったところで、桂よね吉さん。
「今日のMVPは阿か枝さんですよ。みんな落語家だから何かと受けようとして、会議がえんえん長引いてしまう。ところが阿か枝さんにかかると「はい、面白いですね、それでは次に、、、、」って引き戻してしまう。」
演目は、皿屋敷。やっと夏らしくなってきた。
旅で恥をかいたところはカットして、短くまとめている。
今日は6時間あるはずやのに。
「お菊さんせんべい、10枚入り実は9枚しか入っていない。」「ポンポン、ポンポン言わんかてええやろっ。そんな男一番嫌い。」など、よね吉さん独自の言葉がいっぱいあって、楽しい。
(6)さてさて、会場の多くの女性ファンお待ちかねの桂歌之助さんの登場。
演目は、つぼ算やけど、こちらも前段の「買い物上手のコツ」みたいなところがカット。
皆さん、そんなに短くしていると、7時まで持ちませんよ。
(7)続いて、芸歴的には一番短い桂まん我さん。(多分、実力的にはベスト5には入っているが。)
「皆さんは生き証人です。むかし、亥会という落語会があって、、、というときには。そう言うときのためにもがんばらねば。今日は非常にいい天気で、外はうだるような暑さです。でも、春の噺を、、、、」って桜ノ宮を。
(8)八番手、笑福亭由瓶さん。
出てくるなり、「さっきのまん我、嫌いやねん。2年後輩のくせに、うまいし、金持ってるし、、、。お金貯めて買いに行った帯屋さんで、「まん我さんが3本買って行かれましたっ。」って。俺、やっと1本買うただけやのに。」
(ここで袖からまん我さん登場し、「いい着物ですやん。」。由瓶さん「袴なんか着やがってっ。」)
演目は、はてなの茶碗。
いつも、由瓶さんの「言葉」が気になるって書いてるけど、今日は、、、、今日も。
油屋さんは丹波出身ってことに設定から変えてしもたけど、茶金さんは京都弁でしょ。
中入り
(9)二度目の中入り後、桂 三金さんの登場。
「着物がどうの、帯がどうのと言ってましたが、私はポリエステルです。まあまあ、収入はあるんです。あるんですが、つい、食費の方に回してしまって。」
マクラで面白い「デブも環境に優しい」ネタが5連発くらいあったんですが、ひとつだけばらします。
「ハアハア息苦しそうですが、寝てるときには無呼吸です。」
演目は、鯛。
なんで、こんなに何度も聞いた話(CDとかも含めて)で、こんなに笑ってしまうのか。
やっぱ、うまいなぁ。
(10)続いて、桂 三弥さん読書の時間。
最近聞いたネタ。三弥さん、押しの強さはないけど、いいいい感じです。今度は古典も聞いてみたいですね。
(11)続いて、林家染左さん。
「ここまでみんな一生懸命やってきて、肩もこってるでしょうから、軽いお話を。」で、写真の仇討ち。
おまけに、舞を。(奴さん)
(12)さてさて、時刻も5時30分。
トリ登場した、桂 紅雀さん。
「チラシには終演予定7時とありましたが、私は1時間半もようしゃべりません。○○さんならしゃべるでしょうが。せっかくの池田ということで、池田の猪買いを。」
と言ったところで、会場は大拍手。
山猟師の六太夫さんの子供「いの」って「いのすけ」やったって初めて知りました。
会全体で、6時間ちょうど。皆さんお疲れ様でした。
で、ここからまた、お疲れ。
同行したH氏と梅田のお好み焼き屋さんで反省会とベスト・オブ「亥会」などぐたぐた。
結局ベスト3には、まん我さん、三金さん、紅雀さん。
あと、よね吉さん、歌之助さん、阿か枝さんもよかったよなぁって、梅田の夜は更けていく。
【おまけ】
実は、せっかくの池田ということで、朝から「池田落語ミュージアム」にも足をのばしてきました。
写真を一杯撮ったので、またまた、後日、追記します。
このブログの性格上、ここに追加しますんで、よろしければ、また8月5日のところをご覧下さい。
明日は、花菱の会に行く予定ですので、写真の追加はちょっと後になります。
上方落語家名鑑ぷらす上方噺
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上方落語 桂米朝コレクション〈1〉四季折々 (ちくま文庫)
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上方落語 桂米朝コレクション〈2〉奇想天外 (ちくま文庫)
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上方落語 桂米朝コレクション〈3〉愛憎模様 (ちくま文庫)
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上方落語 桂米朝コレクション〈4〉商売繁盛 (ちくま文庫)
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上方落語 桂米朝コレクション〈5〉怪異霊験
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上方落語 桂米朝コレクション〈6〉事件発生 (ちくま文庫)
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上方落語 桂米朝コレクション〈7〉芸道百般
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上方落語 桂米朝コレクション〈8〉美味礼賛
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投稿: ラジオカフェと申します。 | 2007.08.07 16時30分
わしも亥会にいってました。
由瓶さんの「はてな」、わしも違和感を感じてました。
油屋さんは「丹波出身」で逃げてるけど、京の老舗の「茶金さん」は、どうもイメージできない。
特に、あんだけマクラを「ため口」でふっといて、それで京言葉の茶金さんはきつい。(ため口があかんということではないが)
○○検定で合格した噺かもしれんけど??もっと由瓶さんらしい演目を選んだ方がええのではないですか。
体もでっかいし、職人もんとか?、旅もんとか?
由瓶さんを応援する意味であえて苦言をばっ!!
投稿: わしもそう思う | 2007.08.11 08時56分