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2006年7月

2006.07.31

米二さんにメールをいただきました。

昨日(7月30日)の「らくごらいぶ in GM-1」では、(私的には、これまでにない米二さんを発見したような感動で、)その喜びを米二さんにメールでお送りしていました。
で、今日、林家市楼さんの落語会のブログを書き終えた後、メールチェックをしていると、なんと、桂 米二さんからメールをいただいておりました。

勝手に引用させていただきます。


Subject: いつも開き直ってるつもりです
「たしかに昨日は雰囲気がよかったですね。携帯も鳴ったし……。

二席やらせてもらう会がたくさんありますが、一席目に上がった瞬間にその日の会のすべてが決まってしまうことがよくあります。これが魔物なのです。

昨日はたまたまお客さまとの波長がピタッと合ったということです。
年に何回かですね、こういうことは。またハズレのこともあると思いますが、そんなときでも、どうぞよろしくお願いいたします。」

また、私がブログに
「何で、狐はあんなしゃべりをするのだろう。その違和感がずうっと後を引く。」
って感想を書いていたことについても、

「「七度狐」の狐言葉は歌舞伎からの借用です。落語には芝居がかったところがちょいちょいありますが、すべて歌舞伎が元と言ってもいいでしょう。但し、二乗はこれが下手なんです。彼のは「狐」ではなく「狐つき」なんです。」

ブログを読んでくださっただけでなく、丁寧な解説までいただき、本当にありがとうございます。
さすが、勉強家と定評のある米二さんです。

※「さん」づけについて
本来は「米二師匠」、「○○師匠」との呼称で記載すべきとも考えたことはあるのですが、「一人の客」として落語に接するには、どんな名人でも、前座さんでも、とりあえずは関係ないのではないか。
たとえ人間国宝でも、年季明けの新人でも、、、。って考えて、ブログではあえて、「○○さん」って表記しています。

でも、米二さんあてのメールではちゃんと「米二師匠」って書いてました。
やはり直接対応するのと、ブログのような記録・感想・評論的なものとはちがうのかなぁ。


イチロウの交流戦 21 世紀会

049

今日は、思い付きで「イチロウの交流戦  21世紀会」に行ってきました。

開演10分前、客の数は5人。開演のお囃子がおわった時点で12人でした。

林家市桜さんは、故四代目 林家染語樓さんの息子さんで、いわば上方落語界のサラブレッドのひとり。
まぁ、見た目はちょっと太り気味で、サラブレッドにはみえないが。

最初に、その市桜さんで、つる。 去年、初めてみたときの演目は何だったろう。(たしか去年の秋頃、もっとやせていたように思います。)

声の調子がよくはなかったが、オーソドックスないい噺。

次に、旭堂花鱗さん、「違袖の音吉(たがそでのおときち)」。(すみません、講談はさっばりわかりません。)

続いて、桂ちょうばさん、昭和仁侠伝。
故桂 春蝶さんの作だが、今年になって、春蝶さんの息子さん、桂 春菜さんの噺をきいた。
ちょうばさんはざこば師匠に付いている間、ざこばさんの実家で暮らしていたそうで、西成区山王や新世界周辺が大好きだそうです。

中入り後、市桜さん、花鱗さん、ちょうばさんの座談会。 ともに2001年の入門で、あと、桂佐ん吉さん、笑福亭鉄瓶さんが同期入門だということ。
これまで何度か同期会を企画したが、それぞれの師匠や大師匠、兄弟子、親族が亡くなったりして開催には至っていないそうだ。

トリは市桜さん、眼鏡屋盗人でした。

いつも佐ん吉さんをほめるようなことばかり書いていますが、この世代、頑張ってほしいですね。

みんな、将来の四天王ですから。

※ 明日は、ワッハで「花菱の会」。
(ATOKでは、「花火師の会」になる。)

Ichiro

2006.07.30

第14回らくごらいぶ in GM-1

048

奈良、学園前での落語会、第14回らくごらいぶ in GM-1。

GM-1は学園前駅から徒歩2分の、普段はギャラリーをやっているところ。
米二さんの車にビラが貼ってあるのが看板代わり。

例によって(鶴橋のパターン)、受付に米二さんご本人がいらっしゃった。
黒米のおにぎりとお茶をいただきました。

Gm1
はじめに、桂 二乗さん、七度狐。
二乗さんに言うのもなんだけど、何で、狐はあんなしゃべりをするのだろう。
その違和感がずうっと後を引く。
二乗さんは、東京でお芝居のため6月から7月にかけて、東京に行っていたそうだ。
(そのせいか)ちょっと噺に「つっかかる」ところがあった。

そんなに落語会に行けない私にとっては、米朝さんや枝雀さんのCDが基本で、、、、、、、、。
そんな「人間国宝」と比べられても困るでしょうけど。

続いて、桂 米二さん、京の茶漬。
この間、鶴橋で聞いたところだけど、細かなところで笑わせてもらいました。
米二さん、舞妓さんに化けるおばさま方の噺はいいですけど、今日の客層的にはどうなんでしょう。
「笑わなしゃあない。」ってお客さんが結構いたんではないでしょうか。
京都観光に行って、一度は化粧して人力車に乗ったことのある人が結構多かったようなんですが。

たしか、この間は「京阪沿線に引っ越しましてん。」が、今日は「近鉄沿線」に替えておられましたね。
近鉄の方が、伊勢やら、名古屋やら、奈良やら、広くてええでしょ。

続いて、桂都んぼさん、四人ぐせ。
「ナマ」ならではの噺で、世間のおばさん方が大笑いで、つられて笑ってしまいました。
都んぼさんは、これまで大ホールで聞いたことはあるのですが、今日のような小さなホールで見るとちょっと雰囲気が違いましたね。

結構、「濃い」顔やねんなぁって思ってみてました。

トリは、桂 米二さん、寝床。
米二さんの寝床も最近聞いたような気がするんですが、今日の出来は最高。
(偉そうな言い方をすると)米二さん、何か一皮むけたような噺でしたよ。
細かなくすぐりももちろん、何か、開きなおったような感じがして、それでいて、基本をはずさず。
「花が咲いた」って思ってます。

私は以前から米二ファンではありますが、今日の噺はこれまでで(第1回鶴橋以来ですが)最高だと思っています。
また、次の「最高」を楽しみにしています。
米二さんの本来のオーソドックスな芸風でない、「何か新しいもの」を感じた今日は、気分的には「大もうけ」でした。

米二さんファンの皆様、8月6日には、宇治市民会館で尾長猫寄席、8月20日には祇園「いしだ」、9月2日にはもんぼう寄席があります。
是非、ご参加を。
Rakugolive

2006.07.26

第141回オーク弁天寄席

047

今まで行きたいと思っていて行けなかったオーク弁天寄席。

いけなかった理由は、弁天町で午後7時に開演するから。
弁天町は職場から約20分、5時30分に仕事を終えると、6時前には到着する。
一度、職場の先輩を誘って行こうとしたが、時間調整のつもりで一杯飲んで、気が付いたら落語もおわっている時間。
主催がオーク弁天寄席の会と大阪市市民学習センターということで、料金が無料というせいもあるかもしれない。

ワッハ上方に比べると明らかに年齢層が高い。 開演10分前、前のお婆さんたちが「始まる前に順番にお便所いこね。」と話しているときに、舞台に女性が登場。 旭堂花鱗(きょくどう・かりん)さん。 初めてのナマ講談だ。 お題は、石塚久四郎、名月松阪城。 病気で休んでいたとのことで、ところどころつまり気味。

続いて、桂佐ん吉さん、宿屋町。 今日のような無料の落語会で、佐ん吉さんを聞けたのはよかった。
佐ん吉さんは、ここオークの近く、港区生まれの港区育ちだそうだ。 現在も港区港晴に住んでいるそう。

マクラはいつもの「中村さんちの子」だったが、おばちゃん連中には大受け。

次に、旭堂南鱗さん、木津勘助。 笑福亭鶴光さんの落語バージョンを聞いたことがある。 南鱗さんは、「こういうふうに講談は、落語と違って、歴史、地理の勉強になる。」と言っていたが、たしか、鶴光さんは「私の落語はためになる。他の人の落語はダメになる。」と仰っていた。

続いて、千田ひろしさんの腹話術。 落語だけでなく、こうして色々な演芸がみられるのも楽しいもんだ。

トリは、笑福亭学光さん、夢八。
以前、(生意気にも)あんまりうまい人やないな。って思った記憶があるが、十分楽しませてもらいました。

飲まずに帰って、費用ゼロ円の楽しい一日でした。

8月1日の花菱の会は予約してるけど、今月はもういけないかも知れない状況です。(ひそかに考えてはいるけど。)

2006.07.20

第257回NHK 上方落語の会

045

046

今日は、職場で「組織的取り組み」でゲットしたNHK上方落語の会。

例によってY氏、H氏と、Y氏のお兄さん、N氏、Kさん(女性)の5人とご一緒。

はじめに、笑福亭銀瓶さんで、「ちはやふる」。 最近の話題を盛り込みつつスマートなお話。 「皆さん、町で私を見かけても、落語のことは聞かないでください。落語は苦手です。落語のことは米朝一門の方に聞いてください。私は笑福亭鶴瓶一門です。」

続いて、月亭八天さんで、「胴きり」。 八天さんはH氏のごひいきの噺家さんだが、妙に「かつぜつ」がよく、滑らかすぎる感じ。

中トリは、東京からのゲスト、三遊亭小遊三さんで、「野ざらし」

中入り後、桂 都丸さん、「時の氏神」。 都丸さんは比較的よく聞く落語家さんだが、今日の噺はいまひとつしっくりこなかった。

トリは、笑福亭仁鶴さんで、「次の御用日」。 仁鶴さんも、お年を召されたのか、ゆっくりした口調で、しっとりした感じが大変よかったです。

マクラも、子供の頃の罪のないイタズラから、演芸場でのイタズラときて、「次の御用日」へとスムーズに流れる。

最近、桂つく枝さんの「次の御用日」を聞いたが、これでもかってたたみかける笑い。
仁鶴さんは、もちろんつく枝さんのような若いパワーはないけれど、奉行と天王寺屋の「あ」を演じわけるなど、まったくタイプの違う「御用日」でした。

終了後、N氏、H氏、Kさんと一杯のみ。

仁鶴さんも30年くらい前は「うるさいくらい」の圧倒的なパワーがありましたよねぇって、懐かしむ。

一杯飲みにいった、N氏、H氏、Kさん。 あわせて、NHKやん。

2006.07.17

第二回 かえる寄席

044

かえる寄席。
場所は、奈良のおそば屋さん、かえる庵。

今日は、演者はただひとり、桂つく枝さんだけ。
演目は、十徳と時うどんで、一番前の席でつばを浴びながら、楽しく聞かせていただきました。
以前にも書いたと思いますが、つく枝さんに食べ物を食べさせると大阪一。いや、日本でも指折りだと思う。
今日のうどんは、ワシのうどんの食べ方とはちょっと違うけど、たこ焼きを食べさせたら、ほんま、日本一。

雑談だが、「ときうどん」の「とき」を漢字でどう書くかが話題になったことがあるそうな。
曰く「時うどん」、曰く「刻うどん」。
それを聞かれた桂米朝さん。
「刻うどん」やったら、「きざみうどん」やがな。
ちゃんとオチがついてまんな。

落語終了後、一杯飲みがついていた。
同じテーブルには、「柳沢さん」や、「若宮さん」など歴史上の人物と同姓の方とご一緒になり、前半は若干緊張気味。
時間も経過し、酔いが回ると、そんな苗字のことなんかどうでもよく、二つ離れた席の(中森明菜風の)女性には、「不思議系の女」と呼ぶなど、うち解けてきました。
つく枝さんも、蕎麦を召し上がっていたが、先ほどのうどんとは、全く違う食べ方。(上品?)

今日のかえる寄席は、7月13日の島之内寄席のあと、H氏と飲みに行き、連休は暇やなぁと言う話から突如行くことになったもの。
(ちなみに、H氏は大阪市旭区からわざわざ出かけてきた。当初は、「大阪から走って行きまっせぇ。」と言っていたが、あいにくの雨で近鉄電車のなかで走っていたらしい。)

今日のため、でもないが、「落語日記」の充実のためデジカメを買った。
オリンパスのFE150という、いろいろな機能を最小限に抑えた、一番単純なモデル。
これで、これから会場風景なども撮っていきたいと思います。
(今日は酔っぱらっているので、かえる庵の写真は近い内にアップします。)Kaeruan

2006.07.15

天満天神繁昌亭 こけらおとし公演

上方落語界の今年一番の話題は、天満天神繁昌亭のオープンであることに異論のある人はいないだろう。

今日15日は、そのこけらおとし公演のチケット発売日。
朝10時からパソコンに向かいぴあのホームページを開きつつ、時間を待つ。
10時、なんとか、初日の昼席(第1回)の予約ができた。
ちなみに、初日昼席は、桂 米朝さん、桂春団治さん、桂 三枝さん、桂 文珍さん、桂 福楽さん、笑福亭岐代松さん、桂 吉弥さんという超豪華メンバー。

ついでに、18日昼席もゲット。
18日は、笑福亭仁鶴さん、露の慎悟さん、笑福亭鶴瓶さん、笑福亭仁扇さん、笑福亭仁嬌さん、林家染二さん、笑福亭智之介さん。

勢いに乗ったついでに、今日、19時からの鶴橋雀のおやどの「雀三郎つるっぱし亭」に行こうかとさんざん悩んだが、結局、やめてしまった。

2006.07.13

月例 島乃内寄席(六月席)

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今日は初めての島之内寄席。
例によってY氏と同行。

上方落語協会主催の落語会が割引になる(前売り料金)KICOCAカードに加入するのが一番の目的だった。
無事、入会を終えるが、予定していたH氏がなかなかこない。

まずは、桂ちょうばさん、鉄砲勇助。
マクラで、ちょうばさんは、
「桂ざこばの弟子ですが、上方落語界では桂米朝一門のうち、桂枝雀一門は「枝雀一門」、桂吉朝「吉朝一門」、月亭可朝の一門も「可朝一門」という言い方をする。みんな「米朝一門」ではあるが、桂ざこば一門だけは「ざこば一門」とはいわず、「ざこば組」といわれている。
内輪でも、師匠と呼ばず、組長。
一番弟子の桂 都丸さんのことは、若頭、ちなみにわたしは、鉄砲玉と呼ばれています。それも、これも、やはり、師匠ざこばのせいか、、、。」
という話をしていると、後に控えている桂ざこばさんが、ジーパン姿で袖から登場。
「こらっ、何しょうもないこというてんねん!」
ちょうばさんは、「これで私も指詰めなあきまへん。」
鉄砲勇助は、短くまとめられ、あぁ、こんなサゲもあるんやって終わり方。

続いての登場は、桂 春菜さん、骨つり。(だと思っていたら、ホール外側の張り紙には「野ざらし」。)
春菜さんを聞くのは2回目だが、どうも、大きな声が出ないのではと思ってしまう。
一昨日の文福さんなどの大声に比べれば、マイクなしでは(たぶん)聞こえない声。
特に、前半は押さえた口調で話を運び、後半のノリノリとのギャップも計算されていたのでしょうが、それにしても、「声量がないのでは。」と多くのお客さんは思ったのではないでしょうか。

次に、笑福亭三喬さん、首のしかえ。
もてない男が、首をすげ替えることによってもてようとする話で、首を選ぶ場面が小さいギャグの連発。
医者は、過去に人の目と犬の目を入れ替え問題となった赤壁医師(犬の目)。
選ぶ首は、500万円の役者の首から、500円の上方落語協会会員の首まで。
最後に見つけた、役者の首かと思ったいい男は「笑福亭三喬」というオチ。
途中、今朝のスポーツ新聞で話題になっていた中村獅童の首の話(警察が持って行った)や、自らの大師匠、笑福亭松鶴の「鬼瓦」のような首、「半乾きのミイラ」桂 春蝶さんのこと(先ほどの春菜さんの実父)、「ホームペースみたいな顔」笑福亭仁鶴さんのことなど、小技満載。

中入り前に、桂ざこばさん、ろくろっ首。
まくらで、えんえん自らの「閉所恐怖症」の話をされ、「今日は落語なしで終わるんかいな。」とおもわせつつ、病気もいろいろありまんなって、ろくろっ首が始まる。

中入りの間、うしろを見てみると、H氏がすでに来ていたのを確認。

中入り後、笑福亭仁嬌さん、二十四孝。
大きな「笑いどころ」もなくすぎる噺。

トリは笑福亭小つるさん、竹の水仙。
左甚五郎の話。
小つるさんも、もう30年選手だそうで、30年ほど前、島之内寄席もちいさな協会やスーパーでやっていて、そのころ落語というものに憧れ、入門。
客席から、高座へと座る場所が変わったが、そのころ思ったのは、客席の方がよかったということ。
小つるさんの噺は初めて聞きましたが、特に何も言うこともありません。
笑わせるところは笑わせる。納得させるところは納得させる。
噺も、いわゆる「いい話」。

終了後、いつものとおり、王将で餃子とビール。
今日は反省会ではなく、天満天繁昌亭での初日、1〜3回までの、どの回を見るかの相談。

そのあと、H氏と二人で、二次会。
難波「土筆しんぼ」って飲み屋。
どうも、おっさん二人で、落語を話題にする店ではなく、おしゃれなカップル向けのお店。
でも、おっさん二人で落語の話題で盛り上がる。

月例 島乃内寄席(六月席)

 

2006.07.11

第44回新選落語「もぎた亭」

041

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ワッハ4階の上方亭、先週のつくしんぼ落語会に勝るとも劣らぬお客さんの入り。
正直、もっとすいてるものだと思っていたので、ちょっと意外だった。

前説に、桂まめださん、森乃石松さん、露乃団姫さん。

番組には「コント」と書かれてあるが、今日の出演者と演目の紹介。

まず最初に、露の団四郎さん、発情期(作・森田保隆)。 競馬馬と彼女をかけた話。
一番前の、「変な客」約2名のために。かなりペースを狂わされていた。
いちいち、合いの手をいれるなっゅうねん。
あんたらのために、寄席全体の空気が狂うやろ。

つづいて、笑福亭純瓶さん、電脳死霊腸語始(でんのうゾンビはらわたかたりはじめ)(作・角野恵志)。
ゾンビが鷹を生む、ダイブドアが不治テレビを買収、血飲み児、などなど、地獄八景にも似た、畳み込むような、ギャグの連発。

次に、桂 文福さんで、鬼ヶ島(作・藤原伊織)。 まず驚いたのは、あまりの声量。
上方亭は数十人のキャパですが、数百人でも、マイクなしでとおる声。
103キロとおっしゃってましたが、なかなか、そんなものじゃないと思うんですが。
文福さんも、合いの手の客には手こずっておられた様子。
「殴ったらぁ、ほんまにぃ。」「いつまでも、笑うてへんど。」冗談半分に怒って見せたが、内心でも怒っているのでは?

トリは、森乃福郎さん、小僧の初夢(作・安井参)。
福郎さんは、緑色の髪で、やさしそうな知性ある面持ちです。

大店の旦那さんが正月、番頭や丁稚にご馳走し、その代わりに明日、初夢を売ってくれと頼む。
番頭やほかの者が、初夢を見なかったり、忘れている中、丁稚の定吉だけが初夢を見ていた。
しかし、定吉は「明け方に見た夢は人にしゃべったらあかん。」という、親の教えを守る。
旦那が一分、いや、一両、十両、ええい、二十両払うと言っても、定吉は教えず、旦那の怒りにふれ、島流しに。
定吉は、鬼の住む島に流される。
鬼に食べられそうになるところを、旦那にも教えず、島流しになった「初夢」を話すからと、千里を走る車、金銀の針を鬼からだまし取る。
千里を走る車は、棒でトンとたたくと千里を走る。銀の針は、生きている者を殺し、金の針は死にかけている者を生かす。

千里の車で街へ逃げた定吉は、長者の娘が死にかけているのを金の針で治し、長者の家に逗留することとなる。

ここで、夢が覚める。

起こされた定吉は、「今度は島流しになる前に、旦那に夢を売っておこう。」ってサゲ。

いいお話ですね。
大店の旦那のちからで、「島流し」はないやろ。って思いと、丁稚の定吉が長者の娘を治すあたりから、急に年をとって若衆になってしまう違和感があるものの、数多ある新作にはない「話のひろがり」が楽しめました。

終了後、文福さんが見送りに立ってくださり、出口で握手。
「あの客大変でしたね。ほんまに怒ってたでしょ。」というと、「いやいや、あんなもん。」っておっしゃってました。
それにしても、大きな、グローブみたいな手。

次は、あさって7月13日の島之内寄席、来週、7月20日のNHK上方落語の会。

2006.07.08

第45回 王寺寄席

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昨日に続いて、今日は第45回王寺寄席、15周

年記念だそうだ。
18時45分開演の寄席に、嫁はんと二人で5時前から王寺近辺でうろうろする。
ケーキを食べ、西友でぶらぶらして。

6時頃にやわらぎ会館に到着。1階の図書館で時間をつぶそうと考えていたものの、図書館はすでに閉まっていて4階ホール前のソファでくつろぐ。

予定より5分早く開場したので、場内で席取り。
固定席以外に椅子が出されている。
たしか、残り3枚の内、2枚をゲットしたはずだが。

6時45分開演に先立ち、主催者の方のあいさつ。
補助席込みで250席。これは、昔、桂 枝雀師が「落語というのは、200から250程度の、ナマの声が届く程度がちょうどいい。」とおっしゃったのを受けて、あえて大きなホールでは催さない。ということらしい。

最初は、桂吉の丞さん、つる。
吉の丞さんは、この間も書いたが、天性の何かをもっていると私は思う。
今日は、マクラで、桂 吉朝さんに弟子入りし

たが、年季の間は桂米朝さんの内弟子だったときの話。
もともとは、鳶職だったが、入門三日目に米朝さんに同行して2時間ドラマの撮影について行ったが、そのとき、賀来千香子さんと同席した。
三日前まで、現場で足場を組んでいたのに。
また、賀来さんに、「10年経ったら恋人役をやりましょう。」といわれたのを、隣で聞いていた人間国宝が「こんな奴、役があっても、殺人犯くらい。」といわれたなど。

続いて、桂こごろうさん、茶の湯。
いつ聞いても、こごろうさんは面白い。
嫁はんに、一番おすすめと言っていたが、期待を裏切られなかった。

次に、桂 雀松さん、片棒。
最新の話題も織り交ぜつつの噺も、場内大爆笑。
まさか、「往生しまっせ。」や「チッチキチー」が出てくるとは思わず、隙をつかれて大笑いでした。
雀松さんのマクラも桂 米朝さんのこと。
米朝さんの孫の「あまね」ちゃんのしつけに関して、弟子の団朝さんが米朝さんに「身内が言っても、言うこときかへん。おまえから厳しく言ってやってくれ。」といわれ、厳しく叱ったところ、あまねちゃんが泣き出した。
そこで、米朝さん「恐いおっちゃんやな。おじいちゃんとこ、おいで。」

トリは、桂 南光さん、鹿政談。
南光さんはテレビで見るより「変な声」で、マクラは、またまた米朝さんのこと。
南光さんは米朝事務所の常務取締役をやってい

るが、そうなった取締役会の話。

前社長が「私も高齢で、新社長には○○氏を。」という提案に、米朝さんは「それでええがな。」
3秒で議事は確定。
その後、「次にざこばさん、南光さんを常務取締役に。」という提案に、米朝さんは「なんでやねん。」

南光さんがテレビ番組(痛快エブリディ)で、米朝事務所の株はいずれ、小米朝さんに行き、米朝事務所はいずれ小米朝事務所になる。と言ったところ、ざこばさんが「そんなんやったら、わしは、米朝事務所を辞める。」とテレビで発言した。
たまたま、それを見ていた米朝さんが、「ちょっと話がある。」とざこばさんを呼びつけた。
「これは、どういうことやねん。」と詰め寄る米朝さんに、「いやぁ、ネタですねん。」とはぐらかすざこばさん。
そこで米朝さん曰く、「それやったら、わしも辞めるで。」
(?)

鹿政談は、最近では「きらず」の話に行くまでに、延々、奈良の早起きの話や、東大寺と春日大社の話まで説明が必要で、話自体より、説明がくどくなるきらいがある。
南光さんは、王寺寄席-奈良県-大仏と話をつなげ、説明的にならないようにうまく話されてました。
テレビでよく見る南光さんですが、「さすが」と思わせてくれました。
サゲのちょっと前に拍手が起こり、「豆に暮らします。」が聞き取りにくくなったのが唯一残念なところでした。

今日は嫁はんと二人だったので、終了後、お好み焼きやさんへ。

王寺寄席

2006.07.07

第22回 つくしんぼ落語会

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いつも満席のつくしんぼ落語会。 早めに会場に着き、待ち時間に来週13日の島之内寄席の前売り券をゲット。

今日の開口一番は、林家卯三郎さん、阿弥蛇池。 卯三郎さんは初めてなので、声のかすれ具合が地声なのかどうか判らない。 たぶんすごく上手な人なんだろうと思うけど、それほど笑えない。

次に、桂つく枝さん、ちりとてちん。 ちょっとオーバーアクション気味だけど、引き込まれてしまう。 テクニック以前(以上?)の何かがあるのだろうと思う。 大変おもしろかったけど、(つく枝さんも言ってたが)人によっては評価は別れることもあるかも知れない。 まぁ、そんな人は、つくしんぼ落語会には、たぶん来ていないだろうけど。

次に、桂 福矢さん、代書。

小ネタをきかせているが、マクラとネタとが全く関係のない話で、雰囲気が途切れそうになる。 客の笑いでつながったが、どうも違和感が残る。

中入り後、次回のご招待券等のプレゼントの後、トリは桂つく枝さん、次の御用日。

前にも一度きいたことがあるが、大爆笑大会。

例によって、王将で餃子とビールの反省会(客なのに)。

明日は、王寺寄席。

2006.07.05

第60回上方落語カルテット

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北区民センターで開催された第60回上方落語カルテット。

北区民センターでの開催は今日が最後で、次回からは天満繁昌亭で開催されることになっているらしい。

開口一番は、桂佐ん吉さん、商売根問。
ついこの間聞いたネタですが、やはりこの人はうまいと思います。
桂 坊枝さんが「佐ん吉くんはうまい。私の会の開口一番も彼に頼んでいる。なのに皆さんをみてますと、佐ん吉くんの噺には笑わず、文昇さんの噺には笑っている。よぉわかりまへんわ。」って言っていました。

次に、その桂 文昇さん、十徳。 アンケートにも書いたが、先代 桂 文我さんのような、声のかすれ具合が心地よかったです。
坊枝さんのお話ですが、文昇さんは7月18日(火)18時30分から<シティープラザ大阪 オープン記念>で、「佐々木裁き」 を演じられるそうです。
場所:堺筋本町・シティープラザ大阪(旧コクサイホテル跡)
詳しくは、(財)大阪産業振興機構<℡ 06-6947-4324>

次に、桂 坊枝さん、佐々木裁き。
どう考えても、準備不足。 でも、十分笑わせてくれたのは、坊枝さんの力量か。 もう、佐々木裁きをやることはないって仰ってましたが、パーフェクトな状態での佐々木裁きをもう一度聞きたいです。

中入り後、桂 福車さん、船徳。
たぶん上方落語の船徳は、初めて聞いたけど、大変すばらしかったと思います。

トリは桂 春雨さん、菊江仏壇。
「米朝師匠でも、客を笑わせるのがむつかしいネタ、この会場はフェスティバルホールの約50分の1の大きさ、ということは、お客さん一人あたり50人分の反応が必要です。」 話しぶりにちょっと平板な感じがしたが、それより大阪弁に何か違和感を感じた。

次回は10月13日金曜日、天満繁昌亭で開催されるそうです。 桂 春雨さんいわく、「繁昌亭のキャパは1階席で153席、今日の入場者は38人。今日の来場者は、友達をなくす覚悟で一人あたり、最低、一人をつれてくること。」

PS.中入りの時、たばこを吸いに外へ出たが、楽屋(?)付近に桂さん都さん、笑福亭呂竹さんがいてはりましたね。

次回は、7日の「つくしんぼ落語会」の予定。 第60回上方落語カルテット

2006.07.01

第45回 王寺寄席(予告)

第45回 王寺寄席

実は、今日、「第145回TORII寄席〜創作落語特集2006〜」に行こうかという相談をしていた。
金曜日の時点で、すでに前売り券はなくなっていたのは判ってたので、(もしかすると)大阪市内在住のH氏が朝から難波のTORII HALLまで出かけ、整理券をもらうことができれば行こうかという話。

今日の出演者は、
桂しん吉さんで、「牛乳時代」。
桂歌々志さん、「はなしか入門」
桂 米二さん、「ご近所の掟」
桂 三若さん、「カルシウム不足夫婦」
笑福亭福笑さん、「憧れの甲子園」
こんなうっとうしい梅雨の日には、やっぱり新鮮な新作・創作落語を聞きたいですよね。

朝からH氏の連絡を待つが、10時半になってもメールは届かない。
しびれを切らして、「二日酔いか?」とメールを送ると「今、起きましたわ。」との返事。
こら、あかんわ。

で、ネットで「ねたのたね」を見ていると、来週の土曜日、電車で10分くらいのところで「王寺寄席」というのが、開催される。
主催者に電話してみると、主催者側(楽笑会)では売り切れだが、ホール側には若干残りがあるらしいとのこと。
で、ホール「王寺町やわらぎ会館」に電話してみると、
「大丈夫ですよ。まだあります。」
「何枚残ってます。?」
「3枚です。」(たった3枚かい!)

大あわてで、チケットを買いに行く。
出演者は、
桂吉の丞さん(つい、この間聞いたような。一昨日やったっけ。)
桂こごろうさん(あれれ、こごろうさんも一昨日。)
桂 雀松さん(たしか、5月)
桂 南光さん(はじめて!!)
演目は未定のようです。

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