文楽の夕べ〔08-番外〕
大阪厚生年金会館芸術ホール 文楽の夕べ
最初に司会の女性(テレビ大阪アナウンサー竹内優美さん)が登場し、平成20年11月4日、人形浄瑠璃文楽が、ユネスコに無形文化遺産条約に基づき新たに作成される「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に登録されることが決定したとのお話。
で、第1部に登場される方々の紹介。
第1部は対談、 「舞台は楽しい」と題して、竹本住大夫さん(文楽大夫・人間国宝)、麻実れいさん(女優)のお話を、日経新聞社の山脇晴子さんが進行役として聞く構成。
竹本住大夫さんのことを「竹本住大夫師匠」って呼んでいた。太夫さんも師匠なんやって。
竹本住大夫のお話は、一つ一つが深いし、面白い。
北新地あたりで生まれ、少年時代を過ごしたこと、若い頃は、歌舞伎、新派、宝塚、寄席にも通っていたこと。「不器用で声が悪い」ので、一生懸命稽古したこと。
いまだに稽古を重ねていることを、進行役が「人間国宝になられても、、、」
「人間国宝かて、普通の人間だんがな。稽古せな。苦労してまんねんで、気楽そうに見えるけど。」
「文楽では、京・大阪が標準語。」とか、「最近は、イヤホンガイドなど日本人として情けない。外人でも雰囲気で聞いてくれまんねんで。昔は文楽を聞きに行くって言うた。今は見に行くや。」
で、中入り、、、、とは言わないか。
15分間の休憩後、第2部:文楽ミニ公演 「花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)」 より煤茂都陸平振付「万歳」、藤間紋寿郎振付「鷺娘」を。
「花競四季寿」は、春「万歳」、夏「海女」、秋「関寺小町」、冬の「鷺娘」の四つからできていて、今日はミニ公演ということで、「万歳」と「鷺娘」を。
太夫: 竹本文字久大夫
豊竹咲甫大夫
豊竹咲寿大夫
三味線:野澤錦糸
豊澤龍爾
鶴澤清公
人 形:桐竹勘十郎
吉田蓑三郎
吉田文司
万歳のほうは、大和万歳を描いたもののようで、滑稽な動きや鼓、扇などを使うリズミカルでテクニカル(?)なアクション。
一方、鷺娘はしっとりとした動きもあって、結構色っぽい感じ。
ホンマは、娘(少女)なんやろうけど。
座談会 「楽しい文楽鑑賞会-芸、人、修業-」
竹本文字久大夫
野澤錦糸
桐竹勘十郎
(進行役 竹内優美)
竹本文字久大夫さんは、声が出ない、声が出ないとときりに仰って、「おとし」(着物のおなかのあたりに入れておく重りみたいなん)や、「尻ひき」(つま先立ちの正座のお尻に当てておく小さい椅子みたいなん)の説明など。
野澤錦糸さんは、津軽三味線の太棹ってのは、実は文楽の三味線が元祖だったことや、自身が昔、落語家志望だったことなど。
桐竹勘十郎さんは、桂すずめさん(三林京子)の弟で、、、という説明は一切なく、舞台下駄(下駄にわらじを履かせたもの)の説明・実演や3人使いの歴史等々。
3人使いは、1734年に始まり、面使い(おもづかい)、左手使い、足使いのうち、面遣いが出来るには30年もの修業がいるってお話。
また、機会を見つけて行ってみたいもんですね。
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