第1回染丸ワイワイ一座〜寄席囃子の魅力〜〔07-029〕
18:30 天満天神繁昌亭
Y氏は4月6日には行けないことを覚悟で通し券を買っていたため、おこぼれに預かった「第1回染丸ワイワイ一座」。
今日は、寄席囃子の魅力の魅力と題して、はめものの入った落語や寄席囃子の講座などがある。
まずは、「染丸のおもしろ落語講座その一」
お囃子もなしに林家染丸さんの登場、舞台には大太鼓やドラなどが見える。
なるほど、舞台に道具があるのでお囃子は鳴らせないのか。
まずは、お囃子の説明から。
上方と東京との落語の成立の違いからお囃子のある・なしが決まってきていて、大道芸から発達した上方ではお囃子を使うが、東京では使わなかったとのこと。
戦後、東京でもお囃子を使うようになったのは吉本興業の東京進出のおかげなんやって。
説明が終わり実演へ。
大阪では、落語家に入門すると太鼓などはみんなが練習する。
その中で、興味を持った者は三味線なども勉強する。どうしても好きな者と嫌いな者がいる。
今日は、林家でも(お囃子の)嫌いな者は家で寝ていて、好きな者を連れてきたとのこと。
で、舞台に林家染左さん、林家市楼さんが登場。
大太鼓、締太鼓、カンカラ、おけ胴、、、、、の紹介。
市楼さんがドラをたたくと、「これがほんまのドラ息子。」って。
一番太鼓や二番太鼓(着到-ちゃくとう)の演奏があり、三味線の山澤由江さん、脇阪新子さんが登場したところで、石段。
(山澤さんは笑福亭仁勇さんの奥さんで、共稼ぎとのこと。)
ここから、出囃子演奏会。まずは、「石段」。
染丸さん、「前座さんが石段を上がるように出世することを願って、、、、というのは後からつけた話で、多分、三味線の方は多分そんなこと思ってまへんわ。」
続いて、「あんば」。
もともと、上方にも前座、二つ目、真打ちって制度があって、「あんば」は二つ目くらいの人の使う出囃子とのこと。
次に、カンカラをつかう「じんじろ」に続き、「おかねざらし」。
笑福亭松枝さんの出囃子「早船」、義太夫からとった桂春團治さんの「野崎」、六代目笑福亭松鶴さんの使っていた「船行き」、桂 米朝さんの「鞨鼓」、桂 文枝さんの「廓丹前」のあと、観客からのリクエスト。
リクエストでは、「○○さんの出囃子を」って声はなく、皆さん、「桂 枝雀さんのひるまま」だとか、「笑福亭仁鶴さんのだんじり」、「露の五郎兵衛さんの勧進帳」って詳しい人ばかり。
最後のリクエストが図ったように「正札付」(染丸さんの出囃子)
これは、東京の三遊亭圓生(六代目)さんが使っていた出囃子で、芸でも影響を受けているという染丸さんが、四代目を襲名したときから使っているとのこと。
続いて、効果音特集。
まずは、市楼さんの「その道中の陽気なことぉ〜」に続いて、「扇蝶(おうぎちょう)」。
続いて、「や、うんとしょいっ!」で、「櫓唄(ろうた)」
次にプログラムでは「負けない節」ってなっていたが、後半の落語「隣の桜」でよく使われるので「御所のお庭」に変更。
お寺で使われるドラの入った「禅」、七度狐で使われる「すごき」、「雪」。
ここで、林家染二さんの登場。
同じ音でも、落語によって暑さ寒さを表現するという意味で、池田の猪買いと幽霊のお菊を演じる。
で、ここからが圧巻。
今のところ、舞台には下手から市楼さん、染左さん、染丸さん、中央の座布団の上に染二さん、上手には三味線の山澤さん、脇坂さんの6人がいる。
このままで、軽業講釈を始めるとのこと。
落語なら、講釈小屋と隣の軽業小屋との話のはずが、ひとつの舞台に、それも講釈師である染二さんを囲むようにして鳴り物があるわけで、もう、オーケストラをバックにした講釈師状態。
中入り
そういえば、先ほどまで笛を担当していた染左さん、「前半は笛を吹いていて、酸欠、フラフラ。やっとここでいっぷくできます。」
演目は隣の桜。
桜のある家は「大橋さん」
トリ、染丸さん。
60近いお年で(失礼)中腰での踊り、歩き、よっぽど鍛錬してはるんでしょうねぇ。さすがの一言。
今日は染丸ワールドというか、林家の実力というか、そんなものを感じさせてもらった一日でした。
また、お客さんに女性が多くて何となく明るく、へんなタイミングで笑う人も少なくて、い〜い感じでした。
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