ひがしむき寄席(第19回)
奈良駅前の商店街の途中にある、一見、お寺のような建物の奈良キリスト教会。
桂 出丸さんが、中心になってやられている落語会。
昨日に引き続き、地元奈良県での落語会ということで、「行かねばなるまい」っていう、ちょっとした義務感も持ちながら出かけてくる。
今日は嫁はんと二人、奈良観光やみやげもの買いも兼ねてやって来た。
途中、ビブレのぴあで、12月17日の桂歌々志独演会(最後の独演会になります。)のチケットを買い、奈良漬けを買い、会場で食べようと大判焼きとお茶を買い、万全の体制で会場へ向かう。
まずは、桂 文鹿さん。
文鹿さんは、桂文福さんのお弟子さんで、奈良市出身のもとプロボクサーでもある噺家さん。
「落語家でも大御所、米朝師匠や、仁鶴師匠、三枝師匠などは、着物でも100万円はくだらないものを着ておられる。私たちは、まだ12〜13年目の中途半端なところで、なかなか100万円もの着物は着られない。今日のなんか、たった98万円です。」
演目は、カラクゴボックス。
誰でもが落語ができるようになり、落語家 桂 文鹿などは廃業していく。
ワッハ大阪もつぶれてしまい、後にできたのはカラオケならぬ、「カラクゴボックス」。
二人がカラクゴボックスへいき、いろんな人たちのカラクゴを演じる。
いろいろなカラクゴがあり、桂朝太郎さんの「あぁ、声出すの忘れてた。」や桂春團治さんの羽織を脱ぐところのものまね、桂 米朝は昔のテレビ番組のナレーションまで入っている。
最後に、桂 文枝の「こっちぃ、お入りぃ〜。」のものまねと、オチへとつながる。
このネタ、新作の中では最高クラスですね。
(いかんせん、誰でもできるってものでもなく、ものまねのうまい人限定だろうけど。)
続いて、桂 出丸さん、へっつい幽霊。
出丸さんは、文鹿さんより若く見えるくらいだけど、さすが、キャリア20年以上。
言葉がはっきりしていて、聞きやすい。
文鹿さんがあたためた会場を、一気に爆笑の渦に。
トリは、林家染丸さんで、寝床。
やはり、違います。40年選手。
何事でも、経験が大切で、何十年と経験を重ね熟練していくが、一方、体力や「若さ」を失ってきて、迫力が減っていく。
ワタシは、今、この二つのバランスが一番とれているのが(アブラがのっているというのでしょうか)、染丸さんを含む世代(単純に年齢だけではないけど)ではないかと思ってます。
力みもなく、かといって力を抜いているのでもなく、い〜い感じです。
ご自身、CDやDVDの制作について、「ずっと残るものだから、、」とためらっておられる様子ですが、他のご老体を見てみますと、今が「染丸ベスト」ではないでしょうか。
あまり、落語を聞かない嫁はんも、今日の染丸さんは絶賛。
彼女が誉めたのは、以前のこの会の笑福亭松喬さんに続き、二人目。
PS.昨日、上野に出没していたH氏、今日も朝から「鈴本早朝寄席」にいっているらしい。
今日の早朝寄席の番組は、五街道佐助さん、桂 笑生さん、三遊亭亜郎さん、林家ぼたんさんの4席で入場料、500円也とのこと。
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